【計算例】カフェの物件を探す時の家賃や売上などの目安

小さなカフェの開業・経営をアトオシするカフェナレッジです。物件を決める時に、どれくらいの家賃や広さの物件を探せばよいのか皆目検討がつかない方もいるでしょう。今回は、私がオーナーとしてカフェ(店に立つ人は店長1人)を開業した時に目安の数値をどのように求めたかを説明します。

カフェ物件目安計算

カフェの売上の計算式や指標など

計算に用いたカフェの売上の計算式や指標などは次のとおりです。飲食業界には、長年のデータの蓄積から幾つかの数値指標が存在します。それらを前提に計算しました。

売上高の計算式

売上高=客単価×客数(客席数×客席稼働率×客席回転数)×営業日数

  • 客単価:お客様1人当たりの単価
    →900円としました
  • 客席数:坪当たりの客席数。1.5席(ゆったり)2.0席(普通)2.5席(きつめ)
    →2.0としました
  • 客席稼働率:満席時に全客席数の内、何席に人が座っているかを表す割合。通常0.7~0.8前後
    →0.7としました
  • 客席回転数:満席時の状態が何回転したかの数値。
    →3.0としました
  • 営業日数:月当たりの営業日数
    →週一定休日として26日としました

※実際には、あなたのカフェを想定した値に変更してください。

その他のカフェの指標

指標 数値
客席面積と厨房面積の比率 8:2
売上高に対する理想的な家賃の割合 10% ※MEMO参照のこと
1人で回せる限界席数 13席前後
MEMO

色々なところに、売上高に対する理想的な家賃の割合は10%と書かれています。しかし、この数字はバイト代などの人件費を含めた場合の平均的な値です。このため自分以外のスタッフを雇う予定がない場合で、物件がなかなか見つからない時は、この数値を15%に置き換えても差し支えないと思います。もちろん、その分利益が薄くなりますが・・。とくに都市部の坪単価が高い地域は現実的に10%以内に納めるのは無理があるでしょう。

家賃や売上などの目安の計算

店に立つスタッフは店長1人を想定していたので、1人で回せる限界席数の13席を設けられる広さを第一の条件としました。この場合の計算結果は下記のとおりで、私は目安として家賃6.5万円、8坪の物件を探しました。

結果、街中でほぼどんぴしゃの物件を探しあてました。ただし、1階ですが路面店ではなく少し奥まったところにあるテナントです。

物件探しは、運やタイミングの要素が強いのは確かです。しかし、物件決めは後から取り返しがつかないものです。たとえば年内にはカフェをオープンする予定で計画を進めていても、いい物件がなければ延期するぐらい優先順位が高い決断だと思います。

13席を配置できる広さ(坪数)の計算
13席を配置できる客席面積は、坪当たり席数を2席とした場合、13/2=6.5坪となる。これは客席面積の坪数なので、厨房面積も含めた全面積は6.5/0.8=8.1坪と考えられる。
13席での売上高の予測
次式より、13席での売上高は約64万円/月となる。
客単価(900円)×客席数(13席)×客席稼働率(0.7)×客席回転数(3.0)×営業日数(26日)=638,820円/月
売上高64万円での理想的な家賃
売上高64万円/月の理想的な家賃は、売上高の10%なので、6.4万円/月となる。

典型的な物件選びの失敗パターン

なかには先の売上予測が大したことないなーと思われる人もいるかもしれません。実際には、軌道にのってからの客席回転数は3.5以上で、客単価ももっと高かったです。しかし、融資を受ける時はともかく、家賃を考える時は売上を低めに見積もった方が賢明です。

典型的な失敗パターンとしては、高い回転率を得られるから大丈夫だろうと甘い予測を立てて、家賃が高いメイン通りにテナントを借りることです。家賃が高いと当然、物件取得費が高くなり、運用費に回せる費用が少なくなります。

いくらメイン通りでもスタバなどの有名チェーンを除いて、基本的にはオープンしてもすぐに満足できるお客さんは継続して来店しません。これに加えて、高い固定費(家賃や人件費)が毎月発生するので、あっという間に資金ショートして閉店というおちになりがちです。

メイン通りを借りるのは、資本が潤沢にあって知名度がもともとある強者の戦略であって弱者の戦略ではないです。小さな無名のカフェは弱者であることを重々肝に命じましょう。

物件の立地選びについては、この本がおすすめです。この本がよいところは、立地だけでなく、看板の作り方から居抜き物件の注意事項や内装工事などのタイムスケジュール、資金計画などが非常に分かりやすく説明されていることです。