カフェの会計がぐっと楽になるクラウド会計ソフト

小さなカフェの開業・経営をアトオシするカフェナレッジです。税務申告には必須の会計ソフト。今日は、カフェの会計がぐっと楽になるおすすめのクラウド会計ソフトを紹介します。

カフェ会計ソフト

そもそも会計ソフトで何ができるの?

カフェなどの事業(ビジネス)を始めたら毎年、決算書(貸借対照表・損益計算書など)を税務署に提出する必要があります。個人事業主の場合は、決算書に加えて確定申告を自分で提出します。

会計ソフトを使うと、これらの提出書類が簡単に作成できます。複式簿記などに詳しくなくても、一定のルールに基づいて仕訳を入力した後に、「作成ボタン」をポチっと押せば決算書や確定申告書があっと言う間に完成します。

ここで仕訳について簡単に触れておきます。たとえば、銀行の通帳に「3月9日 東京電力 電気代2月 10,000円」と記帳されていたとしましょう。この場合、会計ソフトに次のように入力します。

日付 借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額 摘要
3/9 水道光熱費 10,000円 普通預金 10,000円 電気代2月(東京電力)

むちゃくちゃ簡単でしょ?電気代の勘定科目が何に該当するか(この場合、水道光熱費)を事前に調べればよいだけ。銀行の入出金のことなので相手科目は普通預金。一度分かれば後は同じ作業の繰り返しです。

借方、貸方とか、同じ金額が並んでいるのが不思議かもしれませんが、とりあえずこれが複式簿記のルールだと思ってください。

上記のような日常的に行う仕訳のほかに、決算時に行う決算整理仕訳というのがあって、こちらは少し複雑ですが、これも1回経験すれば翌年は同じようにすればよいだけです。詳しくは別の記事でまとめようと思います。

カフェの会計帳簿で税理士さんは必要なの?

私が予備校(法人)で財務を担当していた時は、1か月分の仕訳を入力した会計ソフトのファイルを毎月1回、会計事務所の担当者に送って確認してもらっていました。ただし決算書の作成はすべてお任せしていました。

一方、カフェ(個人事業主)の時は、決算整理仕訳も含めた全ての仕訳から決算書、確定申告書の作成まで、会計ソフトを使って自分で作成していました。ただし、決算整理仕訳の仕方については先の税理士さんに何度か質問しました。

たまに、税理士斡旋業者のHPなどで、会計帳簿は税理士に絶対に委託すべきだという記事を見かけます。しかし、法人の場合はともかく、個人事業主の場合は、カフェの仕訳は勘定科目の種類が少なく単調なので委託するまでもないです。

毎月の税理士顧問料を広告宣伝費にまわした方がカフェの売上に余程つながります。昔と違ってインターネットで検索すれば大概のことは分かりますし、それでも分からない時は税務署や税理士会が主催する無料相談を利用すればよいでしょう。

カフェの会計ソフトはクラウド会計ソフトがおすすめ

従来の会計ソフトは、こういった→パッケージソフトを購入してパソコンにインストールして使用します。対してクラウド会計ソフトは、インターネット上で利用できます。ピンとこない方は、メールソフトをパソコンにインストールしないで使えるGmailを想像してみてください。

パッケージ型の会計ソフトとクラウド会計ソフトのどちらが適しているかは、業種などに寄りますが、カフェのような飲食店の場合はクラウド会計ソフトの一択と考えてよいでしょう。

クラウド会計ソフトのデメリットは、毎月の利用料です。しかし、パッケージ型の会計ソフトと違って、税法改正などがあっても自動でアップデート対応してくれますし、インターネット上にデータが保存されているのでバックアップの心配が不要です。

そして、何よりもクラウド会計ソフトのメリットは、事業で使う銀行口座、クレジットカード、POSレジなどの外部データと連携(同期)できることです(クラウド会計ソフトによってはできない場合もある)。

カフェでPOSレジは必須アイテムです。そのPOSレジの売上データと連携できるクラウド会計ソフトは、飲食店を含めた小売業のために存在するといっても過言ではないです。

MEMO

パッケージ型の会計ソフトの方が安心という人も中にはいると思います。その場合は、圧倒的なシェアを誇るやよいの青色申告をおすすめします(法人の場合は、弥生会計)。私も長い間愛用していました。使い方の書籍も沢山売られていますし、ネット上に使い方の情報が豊富にあります。

クラウド会計ソフトによるカフェの会計帳簿の自動化

クラウド会計ソフトが外部データと連携できることで、かなりの範囲で会計帳簿の自動化が可能になります。

具体的には、クラウド会計ソフトがあなたの銀行口座やクレジットカード、POSレジ(クレジットカード決済や電子マネー決済などのデータ含む)のデータを自動で取り込み、さらに自動で仕訳をしてくれます。仮に自動仕訳が間違っている場合は、それを訂正しておくと次回からはその通りに仕訳してくれます。

自動仕訳

MFクラウド確定申告の自動仕訳のイメージ

もしクラウド会計ソフトでなければ、銀行口座やクレジットカードの明細、レジの売上データなどを見ながら、時間をかけて仕訳を手入力する必要があります。カフェの営業が終わった後に、一日の売上の締めや経理をするのは結構しんどいものです。

なお、外部データとクラウド会計ソフトを連携させるかは強制ではなく任意です。また、エクセルで作った仕訳データなどをクラウド会計ソフトにインポートすることも可能です。

カフェのクラウド会計ソフトを選ぶときの基準

高額な利用料金でないこと

いくら便利なクラウド会計ソフトでも毎月の利用料が数万円であったら、仕訳件数によっては記帳代行に丸投げする金額と大差なくなる場合がでてきます。1回払いのパッケージ型の会計ソフトの値段(5千円から数万円程度)と比較しても月千円台が妥当です。

POSレジとデータを同期できること

利用料が格安でも、POSレジのデータと連携できないクラウド会計ソフトはカフェの会計ソフトとして片手落ちです。

有名ブランドであること

カフェの売上や経費、利益などの一切のデータを預けるわけですから、来年にはつぶれているかもしれない無名のクラウド会計ソフトは好ましくありません。名の通ったブランドの方が、インターネット上に検索できる情報が豊富にあるので、使い方が分からない時に問題が解決しやすいです。

3大クラウド会計ソフトの比較

個人事業主向けの場合、上記の3つの基準を満たすクラウド会計ソフトは、「freee(フリー)」「MFクラウド確定申告」「やよいの青色申告オンライン」の3つになります。3社とも、主要な銀行やクレジットカード、POSレジ等とのデータ連携が可能です。

※各社の提携先はこちらで確認できます。
freeeの連携金融機関一覧
MFクラウドの連携金融機関一覧
やよいの連携金融機関一覧

ご覧のとおり、各社に料金の大きな違いはなく、選ぶときのポイントは操作性やサポートの手厚さなどの違いになります。なお、どれも無料版がありますが、あくまでお試し用なので表中には掲載していません。

3大クラウド会計ソフトの比較(個人事業主向けプラン)

クラウド会計ソフト プラン 料金(税抜) サポート
freee(フリー) スターター 980円/月払い
9,800円/年払い
チャット
メール
スタンダード 1980円/月払い
19,800円/年払い
チャット (優先対応)
メール (優先対応)
プレミアム 39,800円/年払い チャット (優先対応)
メール (優先対応)
電話
乗換代行
MFクラウド確定申告 ベーシックプラン 800円/月払い
8,800円/年払い
チャット
メール
ベーシックプラン(安心電話サポート付) 17,200円/年払い チャット
メール
電話
やよいの青色申告オンライン セルフ 初年度0円
次年度8,640円/年払い
なし
ベーシック 初年度6,480円
次年度12,960円/年払い
チャット
メール
電話

freee(フリー)

フリークラウド会計ソフト

  • 公式HPに書いているとおり、経理がはじめての人に人気の会計ソフトです。複式簿記のことを知らない経理未経験者でも使いやすい会計ソフトです。
  • しかし、その分、入力方法が他の会計ソフトに比べると特殊なため、今まで他の会計ソフトを利用してきた場合や、税理士さんに質問した場合に、混乱するかもしれません。
  • スタータープランは、消費税申告書が作成できないので注意(課税売上高が1,000万円超えの場合、消費税申告が必要)。1,000万円超えの見込みのあるカフェは、スタンダードプラン以上を選ぶ必要があります。

MFクラウド確定申告 ★おすすめ★

MFクラウド確定申告

  • 簿記をかじったことがある方にはもちろん、経理未経験者でも使いやすいソフトです。
  • freeeでは無料オプションの見積書・納品書・請求書作成機能が、MFクラウドでは有料となります。しかし、カフェの場合はこの機能は必要ないでしょう。
  • 電話サポートがなくともチャットやメールで問題なく質問可能ですので、ベーシックプランで十分です。
MEMO

IT導入補助金(最大50万)の補助金交付の対象サービスにMFクラウドが該当します。二次公募期間: 2018年6月20日(水)~8月3日(金)まで

やよいの青色申告オンライン

やよいの青色申告オンライン

  • 運営会社の弥生株式会社は、パッケージ型の会計ソフト業界では抜群の知名度があります。パッケージ型の弥生会計の利用経験者にとっては一番使いやすいクラウド会計ソフトだと思います。
  • 他社と比べて、外部データと直接同期することができません。「YAYOI SMART CONNECT」という、別のサービスと連携をしてデータを取り込む形になります。
  • セルフプランではサポートが一切ありませんので、少なくともはじめはベーシックプランが無難でしょう。

カフェに最もおすすめのクラウド会計ソフト(まとめ)

あたながカフェの個人事業主の場合、次の4つの理由からMFクラウド確定申告のベーシックプランが最もおすすめです。もし不安な方は各社ともに無料でお試し版が利用できるので、まずは登録して操作性を確認するとよいでしょう。

  • 3社の標準プラン(スターター、ベーシックプラン、セルフプラン)の中で最も利用料(月ベース)が安い
  • 標準プランでサポートが受けられる
  • 標準プランで消費税申告書を作成できる
  • 複式簿記に忠実な入力仕様

編集後記

パッケージ型の会計ソフトを長年使ってきた私からすると、随分と便利な世の中になったなぁと思います。仕訳は基本的に誰がしても同じです。カフェの経営者としてやることが沢山あるのでクラウド会計ソフトで積極的に時短していきましょう。