コンサルタントに乗せられてカフェの企業で失敗しないように

小さなカフェの開業・経営をアトオシするカフェナレッジです。ある企業に関する記事を見て口をあんぐりしてしまいました。名指しで批判したくないのでリンクは貼りませんが、簡単に要約すると次のとおりです。これを言っているのが企業コンサルタントっぽい人だから呆れ返ります。

  1. あれこれ考えても無駄。大体思った通りに進まないから店舗を借りてから考えよう
  2. 店は究極のオープンスペース。オープンするだけで客が来ます
  3. 店長というだけで信用を得られます 。社会的地位が上がります

カフェの企業は失敗例多数の業態

1番目について、実際にスタートしてみないと分からないことがあるとか、ビジネスは思ったとおりに進まないとか、このような予測不可能な部分がビジネスにあるのは、もちろんその通りです。

だからといって、「あれこれ考えても無駄。店舗を借りてから考えよう」というのは、あまりに悠長すぎます。店舗を借りる以上は、契約金や家賃などの開業費、運営費が発生するわけです。また、基本的に一度開業したカフェの大きな軌道修正はできません。走りながら修正するにも限度があります。

2番目と3番目は、議論の余地なし。店をオープンしただけで来店するなら誰も苦労しませんし、無名のカフェの店長になっただけで社会的信用や地位は得られません。ただでさえ、起業・副業ブームで巷には得体の知れない企業家が増えているのに。。。

飲食店は開業も多いが廃業も多く、“多産多死の業態”だ。カフェに関しては裏づけとなる調査データがないが、業界では「3年持つ店は半数」ともいわれる』と東洋経済の記事にあります。体感的におよそその通りだと思います。

お金持ちの道楽や節税対策でカフェを企業するならいざしらず、ビジネスとして失敗したくないなら店舗を借りる前によくよく考えましょう。

まずは仮想のカフェのチラシ作りから

カフェの廃業リスクを下げたいなら、私がこのブログで一番はじめに書いたカフェを開業しようと思っているあなたへの5つの質問でも説明しましたが、面倒でもまずはあなたが頭の中で構想しているカフェのチラシを実際に作って、友人・知人からフィードバックを貰ってみることです。

Amazonでは製品開発をするとき、まず最初に仮のプレスリリースを作成してみて判断するようですが、これとやることは本質的に全く同じですね。

参考 アマゾン独特の「逆から進める仕事法」が超合理的な訳fladdict

チラシを作るには、カフェの名前、コンセプト(キャッチ・売り)、場所、メニュー(写真含む)、価格帯、内装イメージ等が定まっている必要があります。

このプロセスで、あなたの構想の曖昧な部分や整理すべきことがはっきりしてくるでしょう。もちろん、最終的な事業判断には収支計算等もあわせて必要です。

デザインソフトを使えない場合、手書きやワードで作成して構いません。場所は希望している出店エリアでOK。メニューや店内の写真とかはWEB上から拝借すればよいのです。

なお、実際にお客様に配布する本番用のチラシのデザイン部分は、専門のデザイナーさんに外注した方が良いでしょう。デザインスキルを時間をかけて身につけるより、メニュー開発などに時間を費やした方が建設的です。

カフェ外注カフェのチラシデザインなどは外注した方が結果もよい

ただし、デザイナーさんがしてくれるのは基本的にデザイン部分のみです。あくまで、コンテンツはこちらが準備し、どういったデザインにして欲しいという要望を伝える必要があります。

このためにも、開業前の時間があるときにチラシ作りに挑戦したり、関連本を数冊読むなどして、チラシに関する経験や知識を得ておくことがとても大切です。次の本は、お客さんの声を使った訴求力のある広告作りを学べる本です。どこかのカフェのチラシを見た時に、何が足りないのか、何が響いているのか、論理的に分かるようになるでしょう。

編集後記

古今東西、ビジネスが失敗するパターンの王道が後先考えずに勢いだけで企業することです。コンサルタントの甘い話には気をつけてください。失敗しないために、まずは仮想のカフェのチラシを作って友人や知人からフィードバックを貰いましょう。

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