誰でも取得できるカフェを開くための資格と営業許可の申請方法

小さなカフェの開業・経営をアトオシするカフェナレッジです。カフェを開くには、保健所から飲食店の営業許可を得る必要があります。営業許可の申請でポイントとなるのが1)資格、2)施設基準、3)他のスケジュールとの調整です。あとは申請用紙に淡々と記入していくだけです。

カフェ食品衛生責任者の講習

カフェを開くのに必要な資格

カフェを開くには、食品衛生責任者、調理師、製菓衛生師、栄養士のいずれかの資格保有者が1店舗につき1人必要です。かならずしも調理師の免許は必須ではありません。またコーヒーや紅茶以外にアルコール類を提供するからといって他に資格が必要ということはありません。

既にいずれかの資格を保有している方以外は、「食品衛生責任者」を取得するのが一般的で簡単です。

食品衛生責任者は、他の資格のように学校に通う必要がなく、保健所が開催する講習(受講料1万円、6時間程度)を受講すれば取得できます。ただし、カフェを開く前は何かとバタバタするので、余裕を持って取得しておきましょう。

MEMO

船舶料理士、食鳥処理衛生管理者、食品衛生管理者、食品衛生監視員などは、受講せずに食品衛生責任者になれます。食品関連の免許を持っている方は保健所に問い合わせてみてください。

万が一、営業許可の申請書を提出する日までに、食品衛生責任者を取得する時間がない場合は、奥の手として保健所から「3ヶ月以内に食品衛生責任者を必ず配置します」といった主旨の誓約書の様式をもらい記入すれば免除されることがあります。

カフェ店舗の施設基準

カフェの営業許可を得るためには、施設基準を満たす必要があります。つまり、自分がオーナーだからといって、好き勝手にカフェを作れないわけです。

施設基準には大きく「共通基準」と「特定基準」があります。「特定基準」は業種ごとに定められていて、カフェの場合は「飲食店営業」に区分されます(手作りのケーキやパンなどの菓子類のテイクアウトを行う場合は「菓子製造業」も加わる)。

東京都の施設基準は下記リンクのとおりです(※自治体によって多少の違いがあります)。リンク先のとおり抽象的な表現が多いので、分からないところをネットなどで自分で調べるよりも、内装業者(飲食店の工事経験がある)や保健所に聞くのがてっとり早いです。

参考 施設基準東京都福祉保健局

カフェの営業許可の申請に必要な書類

保健所に提出するカフェの営業許可の申請に必要な書類等は次のとおりです。

  1. 営業許可申請書
  2. 営業設備の大要・配置図
  3. 食品衛生責任者資格証明書
  4. 水質検査成績証明書
  5. 申請手数料

営業許可申請書と営業設備の大要・配置図

これらの記入用紙は、物件がある役所のHPからダウンロードします。もしHP上にない場合は保健所に取りにいきます。ここでも、分からないところはサクッと内装業者に聞きましょう。

参考 営業設備の大要・配置図(サンプル付)港区HP

食品衛生責任者資格証明書

食品衛生責任者の資格証明書のコピーを提出します。もちろん「調理師」「製菓衛生師」「栄養士」のものでも構いません。

水質検査成績証明書

法律上、テナントビルのオーナーが定期的に水質検査していますので、その成績証明書のコピーをもらって提出します。

申請手数料

申請手数料(2万円弱)は市区町村によって異なります。管轄の保健所で確認しましょう。

カフェの営業許可の申請の流れ

一般的なカフェの営業許可の申請の流れは次のとおりです。私の場合は、発注した内装業者に判断してもらいステップ1と2のプロセスは飛ばしました。

検査日までに工事が完了し、厨房機器や什器などの備品も配置済みであることが必要です。工事が終わっているのに、備品が揃わないから検査ができないといった事態は避けましょう。

空家賃(家賃だけ発生し売上がない状態)が長引かないようカフェをスムーズにオープンするためには、物件を決める前に目星の内装業者や必要な備品のリストアップなどを進めておくことです。詳細は次の2つの記事を参考にしてください。

カフェ内装工事カフェの開業スケジュールでは空家賃にご用心 カフェオープンスケジュール【保存版】カフェを問題なく開業するための準備リスト
  • ステップ1
    保健所に事前相談
    保健所に行って施設基準などを教えてもらいます。その時にカフェの物件の見取り図を持参するのが好ましいです。
  • ステップ2
    施設基準を満たした図面を作る
    施設基準を満たす図面(営業設備の大要・配置図)を作り、保健所で確認してもらいます。OKがでたら工事を着工します。
  • ステップ3
    申請書類の提出と検査日の予約
    工事完了予定日が分かり次第、営業許可の申請書類を提出し検査日を予約します。
  • ステップ4
    担当者による検査実施
    保健所の担当者が訪問し、申請のとおりか施設基準に合致しているかを確認します。
  • ステップ5
    営業許可書の交付
    検査結果に問題がなければ、1週間から10日ほどで営業許可書が交付されます。交付されたら晴れてカフェの営業を開始できます。

その他のカフェ開業に関する届け出

営業許可の取得だけでなく、カフェを開くには下表の届け出が必要です。消防署関連の届出については素人では分かりにくいのでこれまた内装業者に聞きましょう。

従業員を雇う場合で、加入要件に該当した場合は「労災保険」「雇用保険」「社会保険」の加入手続きが発生しますので注意しましょう。

届出先 届出 対象 届出時期
消防署 防火対象物使用開始届出届 防火対象物などを新たに使用し始める場合 ※工事に伴い内装業者が届ける場合がほとんど 使用開始7日前まで
火を使用する設備等の設置届 レンジ、オーブンなど熱源種関係なく厨房室で使用する設備の合計が350キロワット以上の場合 設備設置前まで
防火管理者選任届 収容人数が30人を超える店舗 営業開始まで
警察署 深夜酒類提供飲食店営業開始届出書 深夜12時以降に酒類を提供する場合 営業開始の10日前まで
税務署 個人事業の開業届出書 法人ではなく個人でカフェを開業する場合 開業日から1ヶ月以内
所得税の青色申告承認申請書 確定申告を青色申告する場合 開業日から2ヶ月以内
青色事業専従者給与に関する届出書 専従者(家族)を雇い青色申告する場合 雇い開始日から2ヶ月以内
給与支払事務所等の開設届出書 従業員(専従者含む)を雇う場合 雇い開始日から1ヶ月以内
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 源泉所得税を毎月ではなく年2回納付にしたい場合 こちらを参照のこと